2020年大相撲春場所!
今場所は、ウィルスの影響で開催が危ぶまれていましたが、無観客での実施を日本相撲協会が決断してくださり、ありがたい限りでした。
理事長の初日挨拶にもあったように、大相撲には「大地を鎮め、邪悪なものを押さえこむ」(*1)力があると思うので、こういう時節だからこそ、開催することに意味があると思います。(引用:*1令和2年三月場所協会御挨拶)
いつもと勝手が違う中、頑張っている力士たち、大相撲関係者の皆さんに感謝。
無観客の大相撲
それにしても無観客の大相撲ってどんな感じなんだろう……けっこう前代未聞だよな……と思っていましたが、実際に見てみると、案外、普段の大相撲と変わらない雰囲気だと思いました。
周囲からの声援や熱気はないけれど、力士の全力の取り組みには何も変わりがなかった。
シンとしているので神妙さが増して、取り組みも含めて全体的に儀式感が強まっており、「やっぱり大相撲って神事なんだなあ」と感じさせられます。
ただやっぱり、面白い取り組みがあったときなんかは、「もしお客さんがいればここで大盛り上がりだったんだろうなあ。そのお客さんの反応、見てみたかったな」なんて思うときもありました。
朝乃山の体勢がカッコイイ
そして、あっというまに日程が過ぎ、千秋楽が明日に迫った21日。
日本相撲協会公式ツイッターをチェックしていたところ、一枚の写真に目が留まりました。↓
<十四日目の様子>
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) 2020年3月21日
幕内取組。
鶴竜(12勝2敗) 下手投げ 朝乃山(10勝4敗)。
優勝争い?https://t.co/tVHjzIkmJz#sumo #相撲 #春場所 #三月場所 pic.twitter.com/fgvjbc9qvU
↑それがこの、朝乃山が鶴竜に投げを打っている一枚。
朝乃山のダイナミックな体勢がカッコイイなあと思ったんです。
特に、つま先立ちの、まっすぐ伸びた左脚! 筋肉のつき方も綺麗で惚れ惚れします。
そして、土俵に手を着くのを避けるように曲げられた左肘。
これ、朝乃山、もしかしたら頭から突っ込んでいったのかなあ……。
どんな取り組みだったのか気になって、録画を確認してみました。
手を引っ込める
(画像出典:2020年3月21日放送 NHK総合1 大相撲春場所十四日目 画像内円と矢印は筆者)↑すると朝乃山、投げを打って土俵に向かって落ちていくとき、反射的に左手が地面に向かって伸びかけたのです。
そりゃそうですよね。転びそうになったら咄嗟に手を出して、顔や頭を守る体勢を取りたくなりますよね。
しかし!! 朝乃山はそこからがすごい!!↓
(画像出典:2020年3月21日放送 NHK総合1 大相撲春場所十四日目 画像内円と矢印は筆者)↑伸ばしかけた腕を瞬時に引っ込め、鶴竜もろとも土俵外へ突っ込んでいったのです。
手が先に地面に着いたら、負け。
それをわかっているから、人間としての原始的な防御反応に抗(あらが)って、腕を引っ込めた。
(画像出典:2020年3月21日放送 NHK総合1 大相撲春場所十四日目)↑しかも最後の最後まで、目はカッ!!! と見開かれたまま。
……いやあ~、こういう、勝利のために痛みや恐怖をねじ伏せて戦う力士の姿って、雄々しくて、前々から好きなんですが、今日の朝乃山にもシビれました!
頑張ってほしい
朝乃山といえばトランプ大統領が来日したとき(2019年五月場所)に優勝した力士として私の中では有名なのですが、今場所は大関昇進をかけて頑張っていますよね。
今日の鶴竜戦で勝てなかったことで「大関昇進の目安とされる直前3場所で33勝」には届かなくなってしまったのですが、千秋楽の内容如何ではまだ可能性があるっぽい(参考:時事ドットコム)。
大関といえば、今年の1月に豪栄道が引退してしまい、寂しかったので、ぜひ朝乃山に新大関になってもらって盛り上げてほしい。
今日、勝てなかったけれど、最初、軍配は朝乃山に上がったし、闘志を感じさせる良い相撲内容だと思いました。
大関としての力は十分にあると思うんだけどな!!
とにかく、明日、千秋楽で勝ってほしいですね。
頑張れ朝乃山!
追記:朝乃山、大関昇進確実!
(画像出典:2020年3月22日放送 NHK総合1 NHKニュース7)↑千秋楽で見事に勝った朝乃山。
今場所、11勝4敗という成績を残し、大関昇進が確実だと報じられています! いやめでたい!!
これを足がかりとして、ぜひぜひ横綱まで上り詰めていただきたいのですが……(気が早い)。
クセのない、オールマイティー感あふれる、安定した相撲が魅力の朝乃山。
なんだかあっという間に大関まで上がってきた感があって、今後にも期待大!
富山県の雄(ゆう)として、めいっぱい頑張ってほしいです!