2015年初場所六日目。録画してあった大相撲中継を見ていたら、実況担当のアナウンサーが突然、耳を疑うようなことを言いました。
「豊真将(ほうましょう)引退のニュースが先ほど入ってきました」
えっ……?
エエエエエ~~~~ッ??
(画像出典:2015年1月16日放送 NHK総合1 大相撲初場所六日目)↑ギャーーーーーーッ!!!
叫びたい。声の限りに。息が続く限り。
涙
(画像出典:2015年1月16日放送 NHK総合1 大相撲初場所六日目)『応援していただいた皆さんには申し訳ないんですけれども、今場所限りで引退させていただくことになりました。
膝を怪我しまして、手術もして、もう一度土俵に立つという目標があったのでやってきたんですけれども、どうしても自分の中で土俵に立つ力がないと判断したのでそういう結論になりました』
……と、涙ながらに語る豊真将……。
昨年の七月に右膝を負傷して以来、休場が続いていた豊真将。
怪我は重く、そう簡単に復帰できないだろうことはわかっていました。けれど、いつかかならず再び土俵に戻ってきてくれると信じていました。
豊真将が戻ってきたら絶対に記事にするんだと決めていました。
それが、まさか引退してしまうとは……。
まったく予想できていなくて、心が無防備だっただけに衝撃が大きすぎます。引退の可能性を想定して、準備をしておけば良かった……。
ずるさのない相撲が好きだった
私は、ビシビシッとした雰囲気の、相撲道、相撲美を理解して体現しているような力士が好きで、豊真将はまさにそんな力士でした。
ずるさのない、豊真将の相撲が好きでした。
ああ~、豊真将がこの世から去ったわけではないのに、そのくらい寂しい~~。
力士の世界の儚(はかな)さを改めて実感しました。
ファンとしては、番付がどんなに下がっても、どれだけ時間がかかっても良いから復帰してもらって、豊真将の相撲がもう一度でも見たかったです。
諦めるしかない
けれど豊真将のことは豊真将が一番よくわかっているのですから、今後の人生も考えたときに「引退」というのが最善の決断だと本人が思うのであれば、それを信じて諦めるしかないです。
今、無理せず引退することで、豊真将の体に負担がかからなくなり寿命が延びる結果につながるなら、その方が良いなと思えますし。
豊真将は、今後は「立田川(たつたがわ)親方」として後進の指導に当たるそうです。
ツイッターかブログを開設して、せめて近況を伝えてくれないかなあ~なんて思います。
心乱れる
私は、日頃、相撲によって日常生活が乱れるのを防ぐため、力士に入れ込みすぎないよう注意しています。「精神の中道を保つ」といいますか……。
たとえば遠藤が勝っても、それは遠藤の人生であり、私は私の人生を頑張らなければいけないのだと常に意識しているといいますか……。
けれど、ご贔屓の力士が引退してしまうというのは、さすがに心乱れます。
大相撲に興味を持って、毎日がより楽しくなったけれど、その分、こうして悲しいことも増えるんですね(泣)。
でも、心が乱れるくらい誰かのことを本気で応援できたのは幸せだったのかもしれない。
豊真将……。相撲界に残ってくれるのがせめてもの慰めです。今後、親方としての活躍を期待します。そしてなるべくたくさん、公に姿を見せてね!