2021年大相撲春場所。
(画像出典:2021年3月15日放送 NHK総合1 大相撲春場所 二日目 画像内円は筆者)↑遠藤は初日から左のふくらはぎに巻きゲートルのようなサポーターをつけて登場しました。
肉離れ
なんでも、場所前の稽古中に肉離れを起こしたそうで……。
それはなんともっ……。今年の目標を「怪我と向き合い、うまく付き合っていく」(*1)としていた遠藤が、早々に新たな怪我に見舞われることになって、悔しいというか気の毒というか心配というか……(泣)。(参考:*12021年今年の目標)
(画像出典:2021年3月15日放送 NHK総合1 大相撲春場所 二日目 画像内矢印は筆者)↑こんなサポーターをつけた遠藤を見るのは初めてです。きっとよほど具合が良くないのだろう。
それでも出場するのが遠藤なんですよね。
心配される遠藤
初日に負けたとき、解説の舞の海さんから
相撲を取れる状態じゃないのかもしれないですね。千秋楽までもたないかもしれないですね
と心配されていた遠藤。
二日目、実況担当のアナウンサーからも、
遠藤は、やはり今日も左脚ふくらはぎに大きなサポーター。(略)遠藤の状態も少し心配されます。
と、遠藤の怪我を気にかける発言がありました。
ドライな稀勢の里
初日の敗れ方から見るに、二日目も厳しいだろうとは思っていましたが、結果はやはり遠藤の負け。
やっぱりなあ~。左脚に力が入らないんだよきっと……。
と思っていたら、稀勢の里(荒磯親方)の解説が始まったので、稀勢の里はどういう見解なのか、興味を持って聞いていたところ……。
(画像出典:2021年3月15日放送 NHK総合1 大相撲春場所二日目)(略)遠藤はですね、出足がなかなか、まあ足のせいもあると思うんですけども、出ていけないっていうのがですね、敗因だったと思いますね。
上手さがちょっと邪魔してる部分っていうのがかなりあるのかなと思いますね。
と、怪我のことにちらりと触れはしたものの、負けの一番の原因は「上手さが邪魔をしてすぐに出て行けないこと」と、なかなか辛口!
一番に怪我のことを持ってこないなんて厳しいし、意外だと感じました。
稀勢の里自身の相撲のあり方
遠藤ファンとしてはちょっと機嫌を損ねたくなるようなコメントでしたが(笑)、稀勢の里の発言を考えているうちに、そこに稀勢の里の現役時代の相撲が重なって見えました。
稀勢の里は、長年大関で頑張り続け、真っ当な相撲で最後には大怪我をしながらも横綱に上り詰め、しかし、その怪我が元で早々に引退していった力士でした。
とても忍耐強い印象があり、大怪我をしたときも、泣き言一つ言わずに、怪我した箇所でない部分を上手く使って勝とうと前向きに奮闘していました。
そんな、怪我を言い訳にしなかった稀勢の里だからこそ、遠藤に対しても自身と同じ眼差しを向け、怪我がたとえあっても、その中でも勝てる道があるはずだから、それを探り、勝ってほしいという思いで厳しめの発言が出たのかなと思いました。
頑張れ遠藤
怪我があるから負けるのも仕方ないよね、というのは、人として確かに優しいのですが、でもそれで負けを許容し続けていては、力士として向上がない。
だからこそ稀勢の里は、怪我を思いやることよりも、具体的な、技術的なアドバイスをすることに重点を置いたんですよね。
稀勢の里なりのエールを力に変えて、今場所、足は痛むでしょうが、なんとか!! 遠藤には頑張れるところまで頑張ってほしいです。
頑張れ遠藤!!
(追記:四日目の逸ノ城戦で、遠藤が今場所の初白星を挙げました! この調子で頑張れ!)
(追記2:左ふくらはぎの状態悪化により、遠藤は十日目から休場になってしまいました(泣)。やっぱり無理してたんですね。ここは焦らず全快を目指してほしいです。また来場所、楽しみにしてます!)