2017年初場所14日目。
稀勢の里が単独トップに立っていることが話題になっていて、もちろん優勝を期待していましたが、こういう状況になってもいつも優勝がスルッとすり抜けてしまうのが稀勢の里の今までのパターンでした。
だから今回も、「このまま行ってほしいけれど、白鵬と優勝決定戦になって逆転負け……なんてことにならなければ良いのだが……」と、最悪の想定をせずにはいられませんでした。
それが……なんと……っ!!
(画像出典:2017年1月21日放送 NHK総合1 大相撲九州場所十四日目)
↑千秋楽を待たずして、稀勢の里、初優勝ぉぉぉぉぉ~~~!! 稀勢の里ぉぉぉぉ~~~~!!!
緊張を防ぐ努力
稀勢の里といえば、よく「緊張しやすい」ということが言われていました。
実力はあるのに、緊張で体が固くなるため、ここぞというときに取りこぼしてしまうと。
その緊張をほぐすためきっと本人も必死なのだろうと思わせたのが、数場所前から見せた土俵に上がる前、花道での微笑み。
わざと微笑むことによって心をリラックスさせようとしているんだなという努力が伝わってきました。
この微笑みはしばらく続いていましたが、今場所の稀勢の里はまた違う試みをしているようでした。
それが、ニヒルな顔。
ニヒル
(画像出典:2017年1月9日放送 NHK総合1 大相撲九州場所二日目)
↑こちらは取り組み直後の表情ですが、こんな風に、「渋い顔」といいますか、「あ~もう仕方ねえなあ、フウ」とでも言いたげなニヒルな顔を今場所はよく見せていました。
真剣に思い詰めると緊張する。微笑むとそれが少し和らぐけれどまだ弱い。じゃあ今度はもっと悠然と、気っぷの良い風情でいってみようかな。……なんて、稀勢の里の試行錯誤が見て取れます。
そして、それが緊張緩和に大きく貢献したのかなと思います。
ついに優勝
稀勢の里は、人柄が真面目で、口数は少ないけれどちゃんと自分の哲学を持っていて流されず、相撲も真っ向勝負で、実力、品格ともに横綱に本当にふさわしいと前からずっと思っていました。
それが!! なぜ横綱になかなかなれないのか。2016年なんて年間最多勝なのに、なぜ横綱ではないのか。
ああ~、「横綱に一番近いと言われ続けた伝説の大関」で終わってほしくはない!! 頑張れ! 今場所こそ! 今場所こそ!!
と、毎場所心密かに応援し続けて、ついに!! そのときが来た!! バンザーイ!!
優勝決定後、支度部屋のインタビューで涙を流す稀勢の里を見て、『10000回だめで へとへとになっても 10001回目は 何か 変わるかもしれない』(*1)というDreams Come Trueの曲(何度でも)の一節が心に流れました。(引用*1:Dreams Come True 「何度でも」作詞:吉田美和)
横綱
ここで気になってくるのが稀勢の里は横綱になれるのか否か?? ということですが、横綱審議委員会の守屋秀繁委員長は『千秋楽の白鵬戦の結果によらず、横綱昇進を認めてよいとする見解を示した。』(*2)とのことで!!!(引用*2:ライブドアニュース)
稀勢の里が横綱になれるのかな?? なれるのかな!!
だったら嬉しいなあ、稀勢の里の横綱土俵入りが見てみたーーい!!
待望の日本人横綱ーーー(号泣)!
日本人の横綱がいないことで、どれだけ内心悔しい思いをしたか。
今こそその思いを晴らす!!
日本人横綱・爆誕。
……と、まだ千秋楽が終わっていないのに気持ちが先走っています。
今場所、療養のため大相撲中継の解説をお休みしている元横綱・北の富士さんも、きっと「稀勢の里優勝」の報に接して喜んでらっしゃるだろうなあと思います。
本来であれば千秋楽の解説は北の富士さんで、コメントを聞けるところでしたが、今回それが叶わずとても残念です。北の富士さんのお体が回復した暁には、ぜひコメントを聞かせていただきたいです。
とにかく今は、千秋楽の表彰式、優勝インタビューがとても楽しみです。
優勝してくれてありがとう!! おめでとう!! 稀勢の里!! バンザーイ!!
(追記:千秋楽、なんと北の富士さんが大相撲中継に電話で出演してくださって、コメントを聞くことができました。来場所は解説者として戻ってきていただけたら嬉しいです!)
(追記2:稀勢の里の横綱昇進が正式決定して、27日、奉納土俵入りが行われました。感激です!↓)